2022年8月1日
プレスリリース
報道機関各位

第29回 AIDS文化フォーラム in 横浜
文化~くりかえされるもの うまれるもの~

8月5日(金)から7日(日)オンライン開催

国内におけるエイズ患者とHIV感染者数のうち、2020年に新たに判明したHIV感染者の報告数は750件、新規エイズ患者は345件で、合わせた新規報告数は1,095件となりました。2020年度末の累積報告件数は、HIV感染者22,489件、エイズ患者9,991件で計32,480件となりました。年齢ではHIV感染者新規報告は20歳代から40歳代が多く、AIDS 患者新規報告は30歳代から50歳代が最も多く見られます。また10歳代から70歳代までの新規HIV感染が報告され、幅広い年齢層の報告があります。全国的にみても神奈川県の割合は高く、HIV感染者は、東京都、大阪府、愛知県に次いで4番目に、エイズ患者は、東京都、大阪府、愛知県、福岡県に次いで5番目に多くなっています。(添付資料参照)

こうした状況の中、今年も市民の立場からエイズについて幅広い視点から考える「AIDS文化フォーラム in 横浜」(同組織委員会主催、神奈川県共催、横浜市健康福祉局、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市、茅ヶ崎市、横浜商工会議所、神奈川県教育委員会、公益財団法人エイズ予防財団後援、横浜YMCA事務局)を、8月5日(金)から7日(日)の3日間、かながわ県民センターを会場に、会場参加およびオンライン(Zoom & YouTube ライブ配信)のハイブリッド形式にて開催することになりました。

このフォーラムは、1994年に横浜で第10回国際エイズ会議が開かれたのをきっかけに、「市民に開かれた会議を市民の手で」を基本コンセプトとして、横浜商工会議所、青年会議所、横浜YWCA、横浜YMCAなどの民間団体による組織委員会が主催者となり、第1回フォーラムを神奈川県の共催、横浜市などの後援により開催しました。以降、毎年8月に開催しています。
昨年の第28回のフォーラムは、新型コロナウイルス感染拡大のため、ハイブリッドでの開催の予定を変更してオンラインのみにて開催しました。高校生や大学生、学校教師、医療関係者など延べ3,039人が全国から視聴しました。
毎年、エイズにおける教育や予防、治療や支援の現場、感染者や患者の当事者など幅広い領域からの情報を得ることのできる貴重な機会となっています。

HIV/AIDSと文化を考えるオープニング

エイズ(後天性免疫不全症候群 Acquired Immune Deficiency Syndrome; AIDS)は、1981年に世界で初めての症例が報告され、わずか10年程度で感染者は世界中に100万人にまで広がりました。薬剤の研究開発が進み、先進国ではHIVに感染してもエイズの発症を抑えることができるようになり、感染者・患者を取り巻く環境も変化してきました。一方で、感染者が減少しない状況やHIVを抱えて生きるための環境整備など、新たな課題が出ています。

第29回目を迎えた今年のフォーラムでは、「文化~くりかえされるもの うまれるもの~」をテーマに掲げ実施します。フォーラム開催当初から、HIV/AIDSを医療だけの問題としてとらえるのではなく、広く「文化」の問題として捉えることに重きを置いてきました。社会が大きく変化する中で、「文化」もさまざまに変化しています。今年はHIV/AIDSをはじめとする感染症を取り巻く「文化」に着目し、広く社会に向けて発信するフォーラムとしていきます。

全国・海外とオンラインでつながる

新型コロナウイルス禍にあっても、人と人との一期一会の出会いを大切にハイブリッドで開催します。昨年は、ハイブリッドを予定していましたが、感染拡大の状況を受け、オンライン開催としました。今年は、新装となったかながわ県民センターでの開催となります。参加希望者は、AIDS文化フォーラムin横浜のホームページ・オンラインフォームにてオンライン登録の受付をしていただきます。オンライン(Zoomウェビナー)での参加となります。プログラムによっては、YouTubeにて配信します。

新型コロナ、HIV/AIDSの混乱、誤解、偏見、差別を考える

8月5日13時から15時には、「感染症とどう向き合うか~新型コロナ、HIV/AIDSでくりかえされる混乱、誤解、偏見、差別を考える~」と題し、岩田健太郎先生(神戸大学感染症内科・オンラインにて登壇)に新型コロナウイルスやHIV/AIDSといった感染症を取り巻く社会・文化について岩室紳也氏(感染症予防医・同フォーラム運営委員)が聞いていきます。

文化としての「宗教とAIDS」

8月6日(土)15時30分から17時30分には、「文化としての宗教 宗教とAIDS Part17」が行われます。宗教は世界中の文化の中に根付き、人と人がつながる手段となったり、その一方で宗教間の争いが絶えないのもまた事実です。いま、この時代に宗教をどうとらえればいいのかを考えます。鈴木真神父(カトリック山手教会)、ネオさん(日本HIV情報センターボランティア・ムスリム)、古川潤哉さん(浄土真宗本願寺派浄誓寺僧侶)、岩室紳也さん(同フォーラム運営委員)がそれぞれの立場や経験から共に考えます。

水谷修さん講演会「壊されゆく子どもたち」

『夜回り先生』の著者として知られる水谷修氏(水谷青少年問題研究所所長)は、このフォーラムで毎年、若者たちをとりまく実態と若者たちの意識について講演を続けており、参加者からの反響の大きい講座となっています。今年は8月7日(日)13時から、日本が直面している子どもたちの不登校・ひきこもり、いじめ、虐待、自傷行為、OD、非行・ドラッグ、自死、そして社会環境の変化とともに変容する若者たちの実態と悩みについて語ります。

23講座、オンライン活動紹介3団体が参加

フォーラムでは、会場、オンラインなどにて23の講座が行われます。エイズを通して、差別や偏見、多様性について考え、「ともに生きる」ためにはどうしたらよいかを考える機会としていきます。さまざまな立場、多様な視点からHIV/AIDSを捉え、広く「文化」の問題として受け止めていくことに重きを置いてきます。社会が大きく変化する中で、「文化」もさまざまに変化しています。講座を通し、HIV/AIDSをはじめとする感染症を取り巻く「文化」に着目し、広く社会に向けて発信するフォーラムとしていきます。

横浜YMCAも共に講座を開催

6日(土)10時から横浜YMCAによる「今だからこそ知ろう、HIV/AIDS」をテーマに、主に高校生を対象に(中学生も参加可能)HIV/AIDSについて学ぶ時を持ちます。同日、15時30分からは、横浜AIDS市民活動センター(運営受託 横浜YMCA)による「知ろう・話そう・性のモヤモヤ セイシルが取り組む活動」として、セイシルが取り組む性教育授業について、TENGAヘルスケアの助産師・古川さんと保健体育教員・福田さんのお二人がお話をしていきます。
8月7日(日)10時からは、横浜YMCA国際・地域事業が「タイにおける性教育~子どもの権利の視点から~」をテーマに、タイ・バンコクYMCAが、HIV感染やエイズ孤児に対する差別や偏見をなくし、地域でともに暮らせる社会を創り出すために行っている取り組みの一部として、性教育・子どもの権利に関する研修について紹介します。

第29回AIDS文化フォーラム in 横浜 開催概要

テーマ 文化~くりかえされるもの うまれるもの ~
期間 2022年8月5日(金)~7日(日)3日間 
10時~17時30分  *最終日は16時まで
開催場所 かながわ県民センター 2階ホール
オンライン(Zoomウェビナー、YouTube配信)
参加 自由/無料
主催 AIDS文化フォーラムin横浜組織委員会
組織委員長:横浜YMCA 総主事 佐竹 博
社会福祉法人 横浜いのちの電話
カトリック横浜教区
ワイズメンズクラブ国際協会東日本区湘南・沖縄部
公益財団法人 横浜YMCA
共催 神奈川県
後援 横浜市健康福祉局、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市、茅ヶ崎市
横浜商工会議所、神奈川県教育委員会、公益財団法人エイズ予防財団
協賛寄付 ワイズメンズクラブ国際協会東日本区
ヴィーブヘルスケア株式会社、ジェクス株式会社
助成金 公益財団法人エイズ予防財団(エイズ予防財団助成事業)
事務局 公益財団法人 横浜YMCA
〒231-8458 横浜市中区常盤町1-7
Tel 045-662-3721
Fax 045-651-0169
E-mail abf@yokohamaymca.org
https://abf-yokohama.org/
組織委員会 神奈川県内でエイズに関わる課題に取り組む、民間団体の代表者で構成され、「AIDS文化フォーラムin横浜」を主催し、その社会的な責任を負います。


【参考資料】
PDF資料は以下よりダウンロードください
1.2020年エイズ発生動向 概要(厚生労働省エイズ動向委員会)
2.第29回AIDS文化フォーラムin横浜 ちらし

この件のお問い合わせ、取材のご依頼は、

AIDS文化フォーラムin横浜事務局(横浜YMCA内)担当:柳原(やなぎはら)・肖(しょう) Tel 045-662-3721
横浜YMCA 広報 池田 Tel 045-662-3721