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【横浜YMCA (Young Men’s Christian Association)について】
1884年(明治17年)に横浜海岸教会の青年によって設立された横浜YMCAは、東京YMCA、大阪YMCAに続いて日本で3番目にスタートしました。
1917年(大正6年)東京YMCAは日本で最初の室内総合体育館をつくり、その中に初めての室内温水プールをつくりました。横浜YMCAでは、横浜で最初に作られた室内体育館を中心に欧米のスポーツが次々と紹介されていきました。バスケットボール、バレーボール、フェンシング、デンマーク体操、バドミントンはこの体育館からはじめて市民に紹介されたスポーツです。中でもバドミントンはスネード主事がアメリカから用具を持ち帰り、廣田兼敏によって日本で初めて紹介されました。
1923年の関東大震災では、横浜YMCAの会館も内部は崩壊しましたが、外郭はかろうじて残りました。この会館を拠点としてボランティアを組織し、被災した人びとへの救済活動を開始しました。桜木町駅前にテントを張り、給水や道案内、応急手当て、安否の確認などの活動を続けました。また会館は応急処理をして、郵便局長の会議や海岸教会、指路教会の礼拝など、公共の集会のために提供していました。
1976年に地域に根ざし、社会教育活動を展開していることが評価されて「横浜文化賞」を、1984年には、神奈川県における文化、スポーツの発展に大きく寄与したとして、神奈川県から「神奈川文化賞」を受賞しました。
YMCAでは、いつの時代にあっても、Spirit Mind Body の全人格的な成長を願い活動を続けています。国連の定めたSDGs(持続可能な開発目標)にも連なって活動しています。
【YMCAのネットワークと横浜YMCA】
YMCAは、120の国と地域に会員を有する国際青少年教育団体です。それぞれの国と地域の課題への取り組みを展開しています。今年で創立135周年を迎える横浜YMCAは、豊かな市民社会の形成をめざして神奈川県下55カ所(指定管理・運営委託含・静岡県1所含む)にて運営を展開しています。
事業内容は、健康教育、語学教育、専門学校、保育、高齢者、オルタナティブ(発達障がい児・者支援)、アフタースクール、野外教育の8事業を展開しています。県内8カ所のプールがあるスポーツクラブでは、子どもたちから高齢者、障がい児・者の豊かな心と健康な体を育む幅広い活動を行っています。
県内13園ある保育園では、約1100名の園児が在籍しています。また8カ所の学童、放課後児童クラブと7つの小学校における横浜市放課後キッズクラブ、私立小学校でのアフタースクールの運営を受託しており、その中で障がいのある子どもとともに過ごしています。
専門学校では、スポーツ、福祉、医療、保育の分野での人材養成に取り組んでいます。県内4校ある専門学校のうち、横浜YMCAスポーツ専門学校(戸塚)におけるスポーツインストラクター、スポーツトレーナーの養成、YMCA健康福祉専門学校(本厚木)の介護福祉士や保育士、福祉スポーツの指導者養成、横浜YMCA学院専門学校(関内)での作業療法士(リハビリ)の養成に取り組んでいます。また、留学生が日本語学科(関内、本厚木、川崎)にて学んでいます。
5施設で展開している高齢者事業では、認知症の方々のグループホームや介護予防講習会などを行っており、その指導にはYMCAのスポーツ指導者があたっています。
このほか、発達障がい児・者のプログラム・就労支援、高等学院、地球市民を育むための語学教育などを展開しています。また、タイ北部での人身売買の危機にある子どもたちやエイズ孤児のための教育、自立支援、医療体制の十分でない農村地域での医療・公衆衛生活動やカンボジアYMCAが実施しているチャイルドケアセンターにおける教育・自立支援活動をサポートしています。