YMCAとのつながりが救いに フェスタ通して支援の輪広げたい

YMCAとのつながりが救いに フェスタ通して支援の輪広げたい
大鹿 康廣

 

あれはいつ頃だったでしょうか。

私が、まだ旅行会社に勤めていた頃、銀座を歩いていて教文館の立て看板に「武田さん」の文字を見つけました。階上のホールで武田利邦先生の講演のようなものがあったようです。

故武田先生とのお付き合いは大学時代に始まりました。学生YMCA(以下、学Y)の東山荘での夏季学校で何度かご一緒し、慶応義塾大学の三田祭にも招待された仲でした。その時は連絡先を交換しただけでしたが、数年後、私が教職に就いた頃に、先生から「キリスト者中高教師の会」に参加しないかと誘われました。毎月東京YMCAでテーマを決めて集まり、全国の中高教師やYMCAの主事の方々と語り合いました。刺激的で、時を忘れるほどの充実した集いでした。

やがて横浜に住むようになり、武田先生から「中央YMCAの運営委員として加わってほしい」と声をかけていただき、以来、委員を務めるようになりました。

振り返ると、大学時代の学Y、京都時代の“Frontier Internship”(世界学生Yの派生プログラム)を通じてアメリカで過ごした3年間など、私は常に信仰の世界に育まれてきたように思います。

一方、教会の牧師とは異なる世界観を教えてくださった神学者の高尾利数先生や、同志社大学大学院で出会った鶴見俊輔先生をはじめ「思想の科学」同人の方々に、時代のあり方を学びました。

先生方の支えで非常勤講師の職を得た頃、東京の出版社で働いていた友人に「働いたことのないお前が学生に何を教えるのか」と問われ、彼の後を追って上京しました。小さな旅行社で働き始め、さまざまな人びととの出会いを通して「何かに導かれている」と感じる年月を重ねました。その「何か」がイエス・キリストなのか、信仰なのか、今もはっきりとは言えません。しかし、いつもYMCAとのつながりがあり、それが私にとっての「救い」だったのだと思います。11月3日に行われる国際・地域協力募金のための横浜中央YMCAウエルカムフェスタの委員長の役割も私に与えられた使命として、多くの皆さまとともに取り組んでいきたいと思います。

(掲載:月刊YMCA News 2025年11月)