困難な中にあっても尊厳を もって生きる価値を感じた

横浜YMCA年間クラス・季節キャンプ参加の保護者
ナタリア ムリャフカさん

2022年2月に、ロシアによる侵攻から逃れるため二人の幼い娘と日本へ避難してきました。すべてを失い、たどり着いた慣れない異国で、いち早く支援の手を差し伸べてくれた団体の一つが横浜YMCAでした。経済的支援に加え、安全や心のつながり、子どもたちの成長と回復の場を提供してくれました。YMCAで出会った日本の人びとは、私たちを温かく支え、支援をしてくれました。
娘たちは異国で友だちができ、信頼することや困った時に助けてもらえ、支え合えることを学ぶ機会が与えられました。そしてそのことを通して、困難な中にあっても尊厳を持って生きる価値を感じることができました。私もYMCAの支援で人生の意味を見失わず、世界とつながっていることを感じられました。
子どもたちはYMCAのプログラムに参加することで、本来あるべき当たり前の幸せな子ども時代を取り戻し、多様な活動を通し、学ぶ意欲や他者との交流を深めることができました。他者への信頼を取り戻し、逆境の中におかれても人は成長できると実感しています。YMCAは子どもたちの可能性を広げる機会を与えてくれました。
ウクライナは私の故郷、尊厳と団結の国です。今は困難な状況にありますが、必ず国際社会の発展に寄与できるときがくると信じています。それが復興の象徴となります。
YMCAは私にとって「不確実性」の海に浮かぶ人間性の「島」であり、実践的な支援と人と人とのつながりがある場所です。混乱する世界で人間性を守るため、YMCAのように若者が共感や対話を学び、共に未来を創る場が重要です。
日本での避難生活も3年が経ち、社会からの支援にも変化が生じてきています。私たちは自分たちでこの戦争の経験を選んだわけではありません。たいへんなこともありますが、子どもたちも私も孤独ではありません。戦争から逃れるために避難を余儀なくされたウクライナ人のためのプログラムを通じて、子どもたちの成長の支援、心の回復、魂の癒しの機会があると感じています。私たちの生きる基盤が崩れかけていた時に、頼りになる力強い支援の伴走者となってくれたYMCAに感謝します。

(掲載:月刊YMCA News 2025年6月)