語り・集い・活動を通して同じ方向を向き取り組む価値を共有

YMCA ACT元運営委員長
高倉茂実さん

私がYMCAに関わるきっかけになったことは、今から30年ほど前に、私の妻が横浜中央YMCAで英会話教室に通っており、その国際情勢問題を取り上げた授業内容をよく私に話してくれました。その後、私も英会話や国際問題に興味を持つようになり、仕事帰りにYMCAの英会話教室に通うことにしました。

英会話を習い始めて数カ月経った頃、YMCAの国際事業の一つである「横浜YMCAミャンマーボランティアの旅」に出会い、日本の医療とは異なる医療の世界を知ることになり、興味を持ち始め参加しました。ミャンマーでの医療活動を重ねるうちに、わずかではありますが自分のミャンマーでの活動が誰かの役に立っているという実感を持ち、同時に日本での歯科治療にも充実感を持つようになりました。ミャンマーでの多くの体験により、医療にはキリスト教精神に基づく考え方が大切であることが理解でき、また、人と人との交流の重要性も良く分かりました。

横浜YMCA国際事業委員会には「ミャンマーボランティアの旅」に参加した2年目に委員として担当させていただきました。委員会を通してミャンマーという未知の世界で現状の把握が難しい活動は、委員の方々が、同じ目線で同じ方向を向いていないと良い成果が出ないと感じました。

2000年に、YMCA ACT(以下、ACT)に運営委員会が発足した時点で私は運営委員長を依頼され、それを受けました。これまでのYMCAでの活動経験でACTの活動は運営委員とスタッフが同一目線で、また全員参加型での運営がふさわしいのではないかと考え、ACT運営委員会の進行においては議長として、委員とスタッフ全員の意見を聞き進めてきました。ACTでは小さいながらも若い人たち中心に「語り」があり「集い」があり「活動」があり、他のYMCAには見られない特徴がありました。「百聞は一見に如かず、百見は一体験に如かず」多くの若い人たちがYMCAの活動を通し、多くの体験をし、自分が誰かの役に立っているという実感を感じてほしいと心から願っています。

これまで一緒に活動してくださいました皆さま、スタッフの方々に心よりお礼を申し上げます。また、5月の会員総会にて「奉仕の書」をいただき心より感謝申し上げます。

(掲載:月刊YMCA News 2022年8月)