65年前のHi-Yで種が蒔かれ 喜びの証人として招かれ感謝

横須賀YMCA運営委員
日本基督教団隠退教師(牧師)
佐藤千郎さん

5月28日に行われました横浜YMCAの会員総会において「奉仕の書」をいただき感謝いたします。総会での授与のご連絡をいただき、対象者のひとりが私であることに驚き、そのことを飲み込むまでに時間を要しました。しかし、本当に思いもかけない名誉と喜びを心に留めています。

受賞者の一人になったことで、まずわたしの心に浮かんだ聖句があります。「わたしはふつつかな僕(しもべ)です。なすべきことをしたにすぎません。」という、主イエスのたとえに出てくる、仕事をなし終えた忠実な僕の言葉でした。私は、横須賀YMCA運営委員を29年間続けていてもなお、なすべきことさえしていない自分を、このみ言葉に重ね「私の受賞は「奉仕の書」を汚すのではないか?」そのような思いも去来しました。しかし、今回の決定の背後に働く神様のご慈愛と、推薦してくださった委員の方のお祈りを覚え、素直に感謝し喜んでお受けしました。

加えて、私の信仰生活の原風景に、高校3年間、Hi-Y(ハイY=ハイスクールYMCA)の活動があったからです。高校2年の夏、昭和30年、東山荘で開かれた全国大会に出席しました。当時、クリスチャンホームでもない私は、中学3年の時の受洗に後悔の念を抱いていました。YMCA東山荘では同じキャビンに、ICU(国際基督教大学)初代学長に就任されて間もない湯浅八郎先生がおられました。私の思いを聞いて言われました。「洗礼は唯一回の神様の贈り物です、一生のものです、いただきものは大切にしなければね」という内容の言葉でした。今日の受賞につながる思い出と懐かしい言葉です。

会員総会の開会礼拝で読まれた聖句に「恵みの業をもたらす種を蒔け 愛の実りを刈り入れよ、新しい土地を耕せ。」とあります。今から65年前、Hi-Yによって種を蒔かれた私にとって、今日はその愛の実りの刈り入れの日、そして何よりも、新しい土地を耕す祈りと決意を皆さまと分かち合う出発の日です。だからこそ、やがて再び迎える刈り入れの日の、喜びの証人のひとりとして、わたしは今日、ここに招かれています。
開会礼拝のみ言葉からは、そんな思いも浮かんできました。そして、これが「奉仕の書」から聞こえてくるメッセージです。この日の喜びを皆さまと共に分かち合える幸せを感謝いたします。

(掲載:月刊YMCA News 2022年7月)