参加者の声(My Y Story) 2017年8月 AIDS文化Fで共に学び
つながり、住みよい社会へ

横浜YMCA維持会員
AIDS文化フォーラムin横浜運営委員
岩室 紳也 さん

1994年に第10回国際エイズ会議が開催されることになったものの、入場料は8万円と高く、関心はあっても市民は入れませんでした。その事態を打破すべく、ボランティア団体AIDS ACTIONの南定四郎さんが横浜YMCAにかけあい、市民による、市民のためのフォーラムの企画に奔走されました。当時秦野保健所の医者としてHIV/AIDSの啓発活動をしていた私も企画の一端を担わせてもらいました。大盛況だったAIDS文化フォーラム in 横浜を1回きりにしてはもったいないという声を受け、かつ横浜YMCAが事務局を担っていただいたおかげで今年24回目を迎えることができました。

HIV/AIDSが認識された当初、社会の中での偏見や差別はひどく、自分一人でいろいろ考えても、アイデアも浮かばなければ、一緒に考えてくれる仲間もすぐには増えませんでした。ところが、フォーラムの中で議論を重ね続けると、不思議なことにいろんなアイデアや仲間が自然発生的に生まれていきました。今日では定番となっている「宗教とエイズ」も若者たちの性の問題に取り組んでいた僧侶との出会いだけではなく、YMCAのネットワークでキリスト教者とのつながりがあったからこそ誕生し得たプログラムです。そのつながりの中で、「絆」はつながり、結びつきの意味の「きずな」と読むだけではなく、手かせ、足かせ、束縛、迷惑の意味の「ほだし」とも読むと教えてもらいました。

人とつながると、いいこともあれば面倒なこともありますが、つながっているからこそ、気が付けば答えにたどり着いていることが多々あります。昨年のフォーラムに来てくださった熊谷晋一郎先生の言葉「自立は依存先を増やすこと」は、まさしくAIDS文化フォーラム in 横浜の活動の中で私が学び、体現し続けてきたことでした。人と人がつながることで、気が付けば何かが変わり、住みよい社会が広がっていくようです。

これからもYMCAのように、人と人をつなぐことをいとわずに、できることを一つずつ積み上げたいと思います。

(掲載:月刊YMCA NEWS 2017年8月)

ページトップ