YMCAの誕生と横浜YMCAの歩み

ジョージ・ウイリアムスと十数人の若者たち

ジョージ・ウイリアムス

1844 年6月6日、ロンドンで12人の青年が集まり、YMCAは誕生しました。産業革命によって、工業・産業は発展する一方、物質至上主義による人間性の荒廃が蔓延する世情でした。とくに、少年期から労働者として働かされた青年たちの心はむしばまれていました。そんな中、ロンドンの一商店の店員であったジョージ・ウイリアムスと仲間たちは、イエス・キリストの教えに基づき、青年に対し、祈りと奉仕の活動を始めたのです。それが170年にわたるYMCAの始まりでした。

世界に広がる青年によるキリスト教ムーブメント

ジョージ・ウィリアムスと仲間たちが始めた、青年たちの祈りと社会貢献の活動は、瞬く間にヨーロッパに広がりました。それまでも教会を中心にした青年会はありましたが、YMCAの特徴は、教派を超越したエキュメニカル運動であったこと、教会から外に出て市民と共に活動する、クリスチャン&オープンであること、牧師や教師が中心ではない、一平信徒の青年たちによるキリスト教ムーブメント(運動体)であったことなどが、多くの若者の心をとらえ、世界に広がっていったのです。

このYMCA運動は、1851年には、早くも北米大陸にわたり、アメリカ・ボストンとカナダ・モントリオールにYMCAが設立されました。

そして…日本へ

明治の初期、東京・銀座は、文明開化の中心でした。「十字屋」という海外の書籍(聖書など)をあつかう書店の2階には、いつも若いキリスト教指導者たちが集まっていました。信仰熱心で英気に富んだ青年たちが、キリスト教について、日本の未来について、大いに論戦をしていたようです。そんな彼らの間に、アメリカにおけるYMCA運動の様子が伝えられ、日本にもYMCAを組織しようという話が持ち上がりました。そして1880(明治13)年5月8日に数寄屋橋教会で東京YMCAの発会式が行われました。2年後には大阪でも大阪YMCAが設立され、1884(明治17)年には、横浜海岸教会の青年たちを中心に横浜YMCAが誕生しました。

横浜YMCAの創立

YMCAがロンドンで誕生してから40年後の1884(明治17)年10月18日、横浜海岸教会の青年たちが中心となって横浜YMCAが誕生しました。青年たちが中心となった活動は、海岸教会から指路教会…と、教会を中心に広がっていきました。また一般の市民に門戸を開いた聖書研究会、英語研究会、講演会、音楽会なども行われ多くの若者が集いました。「廃娼運動」などの市民活動の中心でもありました。大正時代には、横浜で最初の室内体育場が竣工、バスケットボール、バレーボール、バドミントンをはじめ市民スポーツの普及に努めました。

「青年」という言葉はYMCAから始まった

YMCAの名前は知っていても、YMCAが「Young Men's Christian Association」の略であり、日本語では、「キリスト教青年会」と訳されることを、ご存じの方は少ないと思います。そして、今では、一般的に使われている「青年」という言葉は、YMCAの「Young Men's」を日本語に訳すとき、日本のYMCA設立者の一人「小崎弘道」が、「青雲の志を持っていきてほしい」と考え出した言葉です。 そして「青年」は、すぐに社会一般に使われるようになり、広まっていきました。創立当時から、青少年問題に取り組むYMCAの誇りであり、またその責任を感じ青少年への働きを進めています。

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